自分で手続き

相続人を調べる

相続の手続きではまず、遺言の有無を確認したら、相続人が誰なのかを調査する必要があります。そのためには無くなった方の生まれてから無くなるまでの戸籍を取り寄せる必要があります。遠方でも市区町村の役所から郵送で送ってもらうことができますので、故人の本籍地の役所に問い合わせて見ましょう。やり方を教えてもらえます。

相続人が特定できたら、以下のような相続関係説明図を作成します。縦書き、横書き、手書き、ワープロ・パソコンで作成など、決まった書式はありませんが、故人と相続人の関係が明確に分かるように記します。

相続関係説明図

相続関係説明図

相続関係説明図

遺産の分割

遺言書がなく相続人が複数いる場合、相続人全員で話し合って遺産の分け方や各相続人の受け取り分を決め、遺産を分けます。

これを遺産分割協議による協議分割といいます。

話し合いがまとまらない場合は、遺産分割の調停を家庭裁判所に申し立てることができます(調停分割)。さらに調停が不調に終わったときは、審判の手続きによって家裁が遺産を分割することになります(審判分割)。

遺産分割協議書の作成
遺産分割の話し合いがまとまると、遺産分割協議書を作成します。
協議書の作成は法的に義務づけられているものではありませんが、預貯金の解約や名義変更、不動産の登記の書き換えなどで必要になります。また、遺産分割で合意した内容を具体的に書面で残すことによって、後から相続人の間でもめごとが起きにくくなるという利点もあります。

注意点!
遺産分割協議書に決まった様式はなく、手書きでもパソコンで作成しても構いません。内容については相続財産のすべてについて、各相続人が受け取る財産の内容や取り分(金額、土地の面積など)を具体的に記載しておく必要があります。

協議書は相続人全員の署名と実印が押印されたものを、人数分用意し、各自が保管します。

遺産分割協議書の例

遺産分割協議書例

遺産分割協議書例

遺産の分割方法

財産の分割方法は、現物分割、換価分割、代償分割3種類があります。

現物分割
自宅の土地・建物は長男に、預金は妻に、株式は長女になど財産ごとに相続人を決めて分けること
換価分割
土地や建物、有価証券などの財産を売却し、お金に換えて分けること
代償分割
相続人の一人が不動産などを引き継ぎ、その評価額と法定相続分の差額を他の相続人に金銭などで支払うこと

現物分割は、被相続人の財産が不動産だけでなく、現預金や有価証券などに分散している場合などにとられる方法ですが、相続分通りにぴたりと分けることが難しいといえるでしょう。

換価分割は、相続人がそれぞれ自宅を所有しており、実家の土地建物に住む人がいないので売却してお金に換えたい場合などに便利な方法です。

代償分割は、遺産のほとんどが農地で、家業の農業を営む長男が先祖代々の土地を受け継ぐために土地を残したいときなどにとられる方法です。

名義変更・登記

遺産分割により各相続人が受け取る財産が決まってから、名義変更や不動産の登記の書き換えを行うことで、相続が終了します。預貯金の場合、口座の名義変更または解約手続きをしなければ相続人がお金を手にすることができません。不動産は登記の書き換えをしないと、売却などによる処分ができません。名義変更や登記に期限はありませんが、なるべく早く済ませる方がよいでしょう。

各種財産の名義変更で必要になる主な書類
・亡くなった方(被相続人)の出生から死亡までの戸籍謄本、除籍謄本、改正原戸籍謄本
・亡くなった方(被相続人)の住民票除票または戸籍の附票
・相続人全員の戸籍謄本または抄本
・相続人全員の住民票相続人
・相続人全員の印鑑証明書
・遺産分割協議書
・不動産登記簿謄本
・不動産の固定資産評価証明書